November 4, 2025
コーヒーの精製方法を知る
コーヒーチェリーを収穫したあと、果実の中にある種子を取り出す必要があります。この工程を精製方法と呼び、カップに注がれたときの味わいを左右する大きな要素のひとつです。
ウォッシュト(水洗式)
ウォッシュトでは、収穫直後に機械で果肉を取り除きます。その後、種子を水に浸けて発酵させ、残ったミューシレージ(粘液質)を分解し、洗い流して乾燥させます。ウォッシュトのコーヒーはクリーンで、酸がはっきりしており、豆そのものの個性が素直に表れる傾向があります。エチオピアのイルガチェフェやケニアのコーヒーの多くはウォッシュトです。
ナチュラル(乾燥式)
ナチュラル(ドライ)プロセスでは、果実をつけたままチェリーごと乾燥させます。種子は果実の中で数週間発酵し、果糖や発酵由来の成分を吸収します。仕上がりはウォッシュトに比べて甘さ、果実味、ボディが豊かなコーヒーになります。エチオピアのハラールやブラジル産の多くがナチュラルで仕上げられています。欠点豆を防ぐには、丁寧な管理が欠かせません。
ハニープロセス
ハニープロセスは、ウォッシュトとナチュラルの中間に位置する方法です。果皮は取り除きますが、ミューシレージの一部または全部を残したまま乾燥させます。イエロー、レッド、ブラックという呼び分けは残されたミューシレージの量を示し、量が多いほど甘さとボディが強く出ます。ハニープロセスのコーヒーは、コスタリカやエルサルバドルで知られています。
アナエロビック(嫌気発酵)
アナエロビック(酸素を遮断した)発酵は比較的新しい手法で、ワインのような風味や発酵感のある、独特の味わいを生み出します。チェリーや種子を、酸素を入れない密閉タンク内で発酵させます。結果は好みによって、非常に魅力的にも、過剰にも感じられます。アナエロビックのコーヒーは、評価が分かれることの多い味わいです。
パッケージで確認したい項目
品質を重視するロースターは、必ずパッケージに精製方法を明記しています。この一行から、カップで体験できる味わいの方向性が読み取れます。クリアさと酸ならウォッシュト、甘さと果実味ならナチュラル、その中間を求めるならハニーです。
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